10/21にてα7Ⅳが「海外のみ」で発表されました
現行の機種であるα7Ⅲとα7SⅢを比較対象として、α7Ⅳの立ち位置を考えてみます
基本情報
機種 | α7Ⅲ | α7Ⅳ | α7SⅢ |
---|---|---|---|
発売日 | 2018年3月23日 | 2021年12月17日※12/7予約開始 | 2020年10月9日 |
画像処理エンジン | BIONZ X | BIONZXR | BIONZXR |
EVF(ファインダー) | 235万ドット | 369万ドット | 約943万ドット |
液晶モニタ | 92万ドット | 103万ドット | 144万ドット |
光学手ブレ補正 | 5段 | 5.5段 | 5.5段 |
電子手ブレ補正 | アクティブモードなし | アクティブモードあり | アクティブモードあり |
グリップ | 小指余り | グリップ大型化後 | グリップ大型化後 |
HDMI | マイクロHDMI | フルHDMI | フルHDMI |
モニタ方式 | チルトモニタ | バリアングル | バリアングル |
記録媒体 | 片方のみ UHS-II に対応 | 両スロット SDXC/SDHC (UHS-II/UHS-I)対応 片方のみ CFexpress Type A対応 | 両スロット共 CFexpress Type A SDXC/SDHC (UHS-II/UHS-I) |
メニューシステム | 旧メニューシステム | 新メニューシステム | 新メニューシステム |
重量※1 | 650g | 658 g | 699g |
幅 | 126.9mm | 131.3 mm | 128.9mm |
高さ | 95.6mm | 96.4mm | 96.9mm |
奥行き | 73.7mm | 79.8mm | 80.8mm |
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※1重量はバッテリーとメモリーカード含む
まずは、センサーや外観、インターフェイス等の基本的な仕様についてです
大部分がα7SⅢ寄りとなっていますが、注目すべき点は⇩になります
なお、α7Ⅳにしかない機能は最後にまとめています
EVF:369万ドット
前モデルから改善されていますが、無難に改善されたレベルです
以前マイナーチェンジされたα7RⅢと同等の解像度を持っています
実用上は問題なさそうです
液晶モニタ: 103万ドット
改善されたとはいえ、低いです
EVFと違いα7RⅢよりも低いです
少しがっかりポイントです
記憶媒体:片方のみCFexpress Type A対応
コレは全く問題ないかと思います
このクラスを買う方は、ほぼ安価なSDカードを使うでしょうし、必要でも1スロットでもあれば十分と思います
静止画性能
機種 | α7Ⅲ | α7Ⅳ | α7SⅢ |
---|---|---|---|
発売日 | 2018年3月23日 | 2021年12月17日 | 2020年10月9日 |
画素数 | 約2530万画素 | 約3300万画素 | 約1210万画素 |
連続撮影速度 | 最高約10コマ/秒 | 最高約10コマ/秒 | 最高約10コマ/秒 |
HEIF形式 | 未対応 | 対応 | 対応 |
クリエイティブルック | 無 | 全10種類 +カスタム登録 | 全10種類 +カスタム登録 |
AF測距点数 (フルサイズ時) | 693点 | 759点 | 759点 |
瞳AF(静止画) | 人間 | 人間/動物/鳥 | 人間/動物 |
常用ISO | 100~51200 | 100~51200 | 80~102400 |
拡張ISO | 50〜204800 | 50〜204800 | 40~409600 |
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先ほどと同じようにα7SⅢと違う点を見ていきましょう
高画素化:3300万画素
画素が高い=きれい=良い ではなく、それぞれ一長一短があります
ワークスタイルや好みによって分かれるため理解した上で検討しましょう
AF測距点数
AFの測距点はピントをあわせるポイントです
数が多いほど、AF精度が高くなります
α7Ⅳは上位機種のα7SⅢやα1と同じ測距点数になります
瞳AF(静止画)
α7SⅢから更に進化した点です
人間+動物に追加で、鳥まで対応しています
またα
ISO感度
これは当たり前ですが、α7SⅢがダントツです
ただ、α7Ⅲから一切進化がない点は残念な点です
実際のノイズの発生状況等に変化がないかは実機での確認が必要です
動画性能
機種 | α7Ⅲ | α7Ⅳ | α7SⅢ |
---|---|---|---|
記録モード | 最大4:2:2 8bit | 最大4:2:2 10bit | 最大4:2:2 10bit |
4K30p | 6Kオーバーサンプリング | 7Kオーバーサンプリング | 全画素4K読み出し |
4K60p | 不可 | 4.8Kオーバーサンプリング ※Super35クロップ | 全画素4K読み出し |
4K120p | 不可 | 不可 | 全画素4K読み出し |
4K記録方式 | XAVC S 4K | XAVC HS 4K XAVC SI 4K XAVC S 4K | XAVC HS 4K XAVC SI 4K XAVC S 4K |
14ビットRAW | 不可 | 対応 | 対応 |
ピクチャープロファイル | PP1-PP10 | PP1-PP11 | PP1-PP11 |
S-Cinetone | 無 | 対応 | 対応 |
瞳AF(動画) | 人間 | 人間/動物/鳥 | 人間 |
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同じようにα7SⅢに満たない点を整理していきます
一番は撮影フレームレートの差になりますが、それ以外はほぼ同等となっています
撮影フレームレート
α7SⅢとの一番の違いと見ています
4K撮影では120pが不可、60pとなります
そして60pでスーバー35mmでのクロップが発生します
瞳AF(動画)
静止画と違い、動画での進化はより一段大きいです
α7SⅢ、α1を見ても対応していなかった動物に加え、そのまま鳥にも対応してきています
既存機種に対しては今後のソフトアップデートでも対応してきそうですが、α7SⅢで静止画での鳥への対応が未なところを考えると確実とは言えなさそうです
個人的には、α1とα7ⅣはAFで同じアルゴリズムを採用されているとのことなので、α1のみ対応になると予想しています
実際、α7SⅢに動物や鳥の瞳AFが切望されているかと言うと少し謎ですしね
固有の変更点
最後にα7Ⅳ固有の変更点についてです
フォーカスマップ機能
フォーカス点を色分けして表示してくれる機能です
フォーカスブリージング補正
フォーカスの位置によって画角が変わってしまレンズがあります
ソニー製レンズに限り、初めから画角をクロップしておくことで、変化をなくす技術です
モード切替ダイヤル
静止画・動画・S&Q の3モードを直接切り替えるダイヤルが追加されました
場所はもともとのモードダイヤルが2段になる形で追加されています
ダイヤルで静止画・動画を切り替えることで、⇩が専用に切り替わるようです
- メニュー
- Fnキー項目
- カスタム設定
- モニター表示情報
露出ダイヤルのカスタム
露出ダイヤルの刻印がなくなり、カスタム可能となりました
シャッター閉幕機能
α1で設定されていたシャッターが追加されました
レンズ交換時にダストが入るのを防いでくれます
5GHz帯のWi-Fi対応
高速な通信が可能なり、携帯等へのデータ転送が高速化されます
まとめ
α7Ⅲからの進化
進化というよりかは別物で、価格帯を見てもワンランク上になりました
ソニー内でいうとα7RⅢに似た立場で、α7RⅢを写真専用機とすると、α7Ⅳは写真と動画の中間機になります
ランクでいうと、α1とα7Ⅲの間に位置するような感じに思えました
かなり強引に言うとですが、α7Ⅲと撮れる写真は極論変わらないです
変わるとしたら、①高画素化、②色合い ③AF性能 の3点ですが
- 高画素化 → A2以上で印刷したりしない限り不要
- 色合い → 現像で作り込み可能
- AF性能 → 画質としては影響無
そのため、あくまで動画でも併用するという前提での機種になっています
もちろん、操作系でのアップデートはかなりの内容と思いますが、そこに10万近い価値を見出すか?です
α7SⅢとの差別化
逆に、動画性能は決定的な差が存在します
それは4Kの120p撮影の有無です
スローモーションを使う人にとっては致命的な点となりますが、実はそれ以外に写りに対して大きな差は見られません
オーバーサンプリングの効果もあるかと思いますが、撮っている本人は気づいても視聴する側の人たちにとってはそう変わらないと私は思います
少なくともそのためだけにお金を出す人がいたら、もっと上を買うことをオススメしたいと思います
どんな人におすすめか
- 写真も動画も両方撮る
- スローモーションを使うほど動画は撮らない
- 1台で切り替えながら撮影する
- 多少重くなってもいい画が撮りたい
- フルサイズ入門機からワンステップ上がりたい
等の人にはオススメできると思います
特に上3点については当てはまる方はぜひ検討に入れるべきかと考えます
最後に
私はα7Ⅳを購入したいと考えています
上記での人物上にガッチリハマってしまいます
でも現状、悲しいことに日本での発売そのものから不明な状態です
その上、海外のソニーサイトの情報を見ても、発売日が1/1になっていたりと我々の手元に届くのは当分先のようです。
発売されないようであれば、α7SⅢを狙う話しになるので、いろいろ調整が必要になりそうです
とりあえず、値段も日にちもいいから発売確定とだけでも言って欲しいこの頃です